歯についての悩みをお持ちの方、またお子さんの虫歯予防に積極的な方にぜひ知っていただきたい情報があります。
それは、乳酸菌の一種に虫歯予防となる働きを持っている菌がいる、という事です。
その菌の名は「ロイテリ菌」です。
広島大学歯学部附属病院のグループがこの効果を明らかにしています。

ロイテリ菌については、腸内の善玉菌を成長させる働きがあります。
特に病原性大腸菌O-157について殺菌効果が高いことがわかっています。
病原性大腸菌O-157は集団発生したというニュースや、抵抗力の弱い幼稚園児などが命を落とすなど報道され、非常に危険な菌として知られています。

このロイテリ菌が虫歯を予防する働きを持っていることが研究によって判明したのです。
広島大学歯学部附属病院の二川講師のグループは、乳酸菌配合のヨーグルト20種類によって研究し、その中でロイテリ菌だけに虫歯菌の繁殖を阻止する効果を発見しました。
学生の協力による実験では、実際にロイテリ菌配合のヨーグルトを食べるグループと、加熱処理を施した乳酸菌配合のヨーグルトを食べるグループに分け、1日1回2週間試食するという実験を行っています。
この実験によってロイテリ菌配合のヨーグルトを2週間摂取した学生は、唾液中の虫歯菌量が1/3、1/5も減少していることがわかりました。

腸内最近の増強、ウイルスへの抵抗性、さらには虫歯菌までやっつけてくれるロイテリ菌は、虫歯予防についても素晴らしい効果を発揮します。
市販されているヨーグルトに配合されているものもありますので、積極的に利用していきましょう。